こんにちは。ノッキーです。
休職を考えている方、すでに休職中の方、また、周りに休職されている人がいる方へ。
私が休職することになって思ったことをお伝えします。
医師でもカウンセラーでもない私が言うことは役に立たないかもしれませんが、
休職経験者の意見として、少しは役に立つと思いますので、読んでいただきたいです。
「仕事なんだからやろう。」「仕事なんだから当たり前。」など、「仕事なんだから…」という言葉が職場には飛び交っています。この呪いの言葉によって頑張りすぎている人,苦しめられている人がどれだけいるでしょうか。仕事ってどんな意味があるのだろう。体を壊してまでやる価値はあるのでしょうか。
世の中には真面目な人が多く、皆さんの努力により素晴らしい物やサービスが受けられ、今の安心した生活が成り立っていると思います。
だた、その裏には悩み、苦しみ、疲れ果てた人がいることも知っておいてほしいです。
仕事頑張っているあなたへ。疲れているあなたへ。
無理しないでください。
手を抜いてください。
休んでください。
私も「仕事を休んでいる場合ではない。」「責任がある。」「休むと色々なところに迷惑がかかる。」と思い、無理をし続けてきました。でも、休むことができました。事前にやったことはいろいろありましたが、絶対休むことができないと思っていた仕事でしたが、休職することができたのです。
あなたも、自分を守るために、休む勇気を持ってください。仕事よりも、あなた自身の健康と心の安定が何よりも大切です。
責任に追われている人へ
自分を追い込まないでください。会社は組織で回っています。仕事の管理や調整は、あなたよりも上の立場の人が考えるべきことです。周囲の人も、あなたが思う以上に協力してくれるものです。信頼して、少し肩の力を抜いてみてください。
迷惑がかかると思っている人へ
人はお互いに助け合い、迷惑をかけ合いながら生きています。あなたも、今までたくさん迷惑をかけられた経験があるはずです。でも、その一つひとつを細かく覚えてはいないですよね。あなたが少し休んだからといって、周囲が立ち行かなくなることはありません。安心してください。
キャリアが心配な人へ
休職することでキャリアに傷がつくと思いますが、今の状況でも出世することを望んでいますか?与えられた役職はあなたの許容に見合っていますか?出世と健康を天秤にかけたとき、どちらが本当に大切なのか、もう一度考えてみてください。
お金が心配な人へ
お金の問題は確かに大きいです。でも、休職には傷病手当金があります。手当が支給されるまでに少し時間はかかりますが、資金の見通しがあれば大丈夫です。まずは、少しでも貯金すること、節約することを意識してみてください。あなたの今までの頑張りがあれば、工夫すればきっと何とかなります。
家庭が心配な人へ
まずは家族としっかり話し合ってください。家族は、あなたが病気になることを一番心配しています。もし無理をして入院することになれば、さらに大変です。状況を説明し、休職も選択肢のひとつに入れてみましょう。休むことで、家族と過ごす時間も増えるはずです。
私は休職したことでの後悔はありません。
最初は不安や心配でいっぱいでしたが、休んでいるうちに仕事に対する考え方が変わりました。「今まで本当によく頑張ってきた。」「よく耐えてきた。」そう自分を認め、許せるようになりました。自分勝手な考えかもしれませんが、気が楽になり、心も体も開放された気分です。家族に気を配れるようになり、一緒にいる時間が増えたことで、日々が楽しくなってきました。
今は復職に向けて、体のリズムを整えている最中です。復職後もさまざまな難題が待ち受けているかもしれませんが、休まず働き続けていた時よりも、きっと素晴らしい未来が待っていると思っています。
みなさんも、頑張りすぎて苦しむことをやめて、自分を許してあげてください。休職という手段もありますので、苦しいときは一度立ち止まり、自分が楽になれる手段を考えてみてください。
1.体調変化に気づいて
・仕事が嫌だなと感じたら
少しでも仕事嫌だな、行きたくないなと感じたときは自分の心を監視して、無理しそうなときはブレーキをかけてください。仕事に対するストレスが溢れていますので、無理しないように注意してください。
・無理していると感じたら
すでに無理しているときは、手を抜くことを考えてください。多少サボっても大丈夫です。一時でも仕事を忘れましょう。
他の人も意外とサボっています。一人のときに個人的なことをする、すぐに休憩に行く、嫌なことを人に押し付けるなど、みんなヒドいです。あなたにも仕事中にリフレッシュする時間があっても大丈夫です。
・周囲に話してみる
周囲の人に状況を話してみましょう。職場に聞いてくれる人がいなくても、家族や友人はきっと聞いてくれます。話すことで心が軽くなります。愚痴でもなんでも、ため込まず話してみてください。
・客観的に自分を見る
気持ちに余裕があるときに自分の状況について客観的に見てください。体調の問題点や改善すべき行動が見えてくることがあります。余裕がないと偏った見方になりがちです。時間や気持ちに余裕を作ってください。
・行動を記録する
毎日何をやったか30分単位で日程表を書いてみてください。毎日どんなことをやっているのかが見えてきます。記録があれば後々振り返りや生活リズムの確認に役立ちます。(休職中も書くことがあるので慣れておくとよいです。)
・不調なときは病院へ
体に不調や違和感が出たときは病院に行ってください。ちょっとした症状でも心のSOSかもしれません。気になることがあれば早めに病院に行ってください。医師が適切なアドバイスをしてくれるはずです。
・本当につらいときは
本当につらいときは勇気をもって仕事を休みましょう。1日ぐらい休んだっていいじゃないですか。無理せず休んでください。仕事はあなた以外でも何とかできます。
・限界を感じたら
もうダメだと思うときは仕事から離れるようにしてください。休職も検討してみてください。
その仕事はあなたが体を壊してまでやる価値はあるのでしょうか?休めないほど追い込まれているのであれば、それはあなたにとって価値のある仕事であるとは思えません。長期の休みを取って自分を労わってあげてください。
・症状を調べてみる
自分の症状を調べてみてください。ネットにはさまざまな情報があります。症状が悪化するとさらに深刻な状態になってしまうかもしれません。早めに改善策を試して回復を目指してください。重大な病気に気づくきっかけになるかもしれません。
2.休職を考えたときは
・上司に悩みを相談する
病状がひどいときは上司に相談してみましょう。休職しないでも業務環境を改善してもらえる場合があります。「今こういう状態で、この部分の業務を改善したいです。自分ではどうにもならなく考えつかないので、上司(会社)にも入っていただき、改善策を検討してもらいたいです。」と言ってみましょう。この話をするということは、考えることを上司にバトンタッチすることと同じです。あなたは考えなくて大丈夫になります。
直接話しにくいときは悩みをメモに書き出しておきましょう。書くことで気持ちが楽になったり、問題を客観視出来たりします。後でそのメモが役に立つ時が来ます。
・業務の整理・引き継ぎ準備
自分がやっている業務を整理し、まとめておきましょう。万が一倒れたり、突然休職になっても、業務引継ぎやバトンタッチがスムーズにできるように準備しておくと安心です。今からでも他の人に任せられる仕事は渡しておきましょう。
・病院の受診準備
病院は精神科/心療内科どちらでも大丈夫です。病院に行けば医師が親身になって話を聞いてくれます。
病院のホームページがあれば確認しておいてください。受診や予約の方法が記載されている場合があります。
家の近くに病院が無い方もいると思いますが、あまり遠いと通院が負担になることがあるので、できるだけ通いやすい病院を選んでみてください。
・病院の予約は早めに
精神疾患の患者さんは年々増えているそうです。診察にも時間がかかるため、なかなか予約できなかったり、予約してから受診するまで時間がかかる場合があります。
体調が悪いときに予約が取れないと、さらに落ち込んでしまったり、受診を諦めてしまう可能性がありますので、できるだけ早めに予約をしておきましょう。
・家族との話し合い
家族もあなたを心配しています。家族も不安がいっぱいだと思いますので、気になるところは正直に話しましょう。話すことで気持ちが軽くなり、家族の不安も解消されるかもしれません。
・傷病手当金の確認
傷病手当金だけが毎月の収入になりますので、金額を確認して生活をどうするか検討してください。
傷病手当金の支給額は標準報酬月額の2/3程度になります。標準報酬月額が給与明細に書いてあるか確認してください。標準報酬月額の記載が無い場合は、過去1年の給与平均額を目安にしてみてください。大企業の健康保険組合では、独自の付加給付(傷病手当金+α)がありますので、加入している健康保険の内容を確認してください。
・貯金や手元資金の確認
貯金額など、手元にある(自由に使える)お金を確認してください。傷病手当金が支給されるまでに時間がかかるため、その間の生活費が確保できるか確認しましょう。自由に使える資金を把握し、乗り切れる見通しを立ててください。
・会社の就業規則の確認
休職に関する規定や条件を確認しましょう。休職者に対する会社の対応が記載されていますので、給与や職歴の取り扱いについて確認しておいてください。
長期休職が退職規定に抵触する可能性もあるため、会社とトラブルにならないよう、就業規則をしっかり目を通しておきましょう。
3.病院を受診するときは
・症状や悩みを事前にまとめる
受診前に症状や悩みをメモに書いておきましょう。その場で答えるよりも、メモがあると落ち着いて説明しやすくなります。
普段からメモしておけば、いつから、どんな時 など、経緯を追いかけることができます。
【メモしておく内容】
・具体的に、どんな症状が出ているか
気分の落ち込み、不安、緊張、動機、食欲低下、眠れない など
・いつから症状が出ているか
半年前から、入社時から、上司が変わったときから など
・いつ、どんな時に発症するか
朝起きたとき、上司と話しているとき、独りになったとき など
・症状が出たときの気持ち
何も考えられない、イライラが爆発する、自分を攻める など
・医師に気持ちを伝える
医師に気持ちを正直に伝えてください。医師は症状や職場環境、生活環境も考慮して、改善に向けた診断やアドバイスをくれます。症状だけでなく、「こんなことがツライ。」「こういう時はこう考えてしまう。」など、自分の感じたことや辛いと感じる状況を隠さずに伝えましょう。自分の性格や考え方も伝えると、より適切なアドバイスがもらえる可能性があります。
・医師の言葉を受け止める
医師の診断やアドバイスは専門的な見解です。もしかしたら、「私のことを何もわかっていない」と感じるかもしれませんが、一度素直に受け止めてみましょう。もし納得できない場合は、次回の診察で改めて相談してみてください。
・薬が処方されなくても焦らない
薬がもらえなくても大丈夫です。心の病は薬よりも休息が大切です。薬で一時的に症状を抑えるよりも、しっかり休むこと、睡眠をとること、規則正しい生活を心がけることが重要です。焦らず、自分のペースで回復に向けて取り組みましょう。
4.会社/上司への伝え方
・上司に報告
まずは上司に病状を報告しましょう。話を聞いてくれる上司であれば、一緒に考えてくれるはずです。上司に問題がある(話を聞いてくれない。パワハラをしてくる。)ときは、上司のせいにしましょう。こっちは相談しようとしているのに、上司が話を聞いてくれない。と責任転嫁しましょう。
言いにくい場合は無理して言わなくてもいいと思います。言おうとして悩んでしまってはこれ以上心を苦しめることになりますので。
・診断書はすぐに出す
病院から休職の診断書をもらったときは、真っ先に上司、または会社に連絡しましょう。直接会って話ができれば良いですが、診断書を会社に郵送するという手もありますので、自分がやりやすい手法で会社に伝えてください。
直接会って話しができるときは、まず診断書を渡してください。診断書があれば会社は休職に向けて動いてくれます。無敵です。(会社は労働者を守る義務がありますので。)
直接会って話すと、色々と聞かれると思います。何が原因なのか、なんでこうなったのかとか。特定の業務や人の問題点を話すと、言い訳したり、怒り出したりする上司もいると思いますが、あなたが責任を感じる必要はありません。とにかく休職に向けてだったり、休職中の業務についてなど、過去のことではなく、未来のことについて話してみてください。
・引継ぎ内容は細かく準備する
引継ぎ内容を事前に準備できていれば、引継ぎがスムーズにでき、休職中の不安が少しでも少なくすることができます。
あなたが休職した場合、残されたメンバーの中には仲良くしていた人や面倒を見ていた人がいると思います。そんなメンバーが、急に仕事を振られても困らないよう、うまく業務を回せるよう、気を使ってあげてください。あなたが休職することで、ほかのメンバーまで休職に追い込まれないように少しでも協力してください。
・休職中の会社の対応を確認する
休職中に会社に対応してもらうものがいくつかありますので、確認しておいてください。
【会社への確認項目】
・自分の仕事は誰が引き継ぐのか?
・何かあったときは誰に連絡すればよいのか?
・どのくらいの頻度で会社と連絡を取り合うのか?
・給与(控除分の支払い)はどのような扱いになるのか?
・傷病手当金の申請書はどう渡せばよいか?
・復職するときの判断は誰がするのか?
など
5.休職中の過ごし方
・仕事のことを考えない
なるべく早く仕事を忘れてください。最初は仕事のことが気になってしょうがないと思いますが、とにかく仕事を忘れることが一番です。
会社とは連絡をとらない、他のことに集中する、ひたすら寝る、テレビやスマホを見続ける、など何でも良いので、とにかく仕事を思い出さない状態に
してください。無意識で仕事を考えているときがありますが、気が付いたときは気を散らして、無理やり仕事を引きはがしてください。
数週間もすれば落ち着いてきます。体が休みに慣れてくると、仕事のことを全く考えなくなる日が来ます。そうなってからが回復のスタートです。
・取り組めることを見つける
興味のあることに取り組んでください。みんな仕事を一生懸命やってきた人だと思います。仕事人間の人は、仕事を取られると腑抜けのようになってしまい、何もやる気がなくなってしまいますので、休職中、何か一つでも興味があることを見つけてください。料理/読書/ゲーム/ドラマ・映画/など、家で出来ることであればすぐに始められます。
外に出られる人は、散歩/スポーツ/ドライブ/喫茶店/遊び/でも良いと思います。ただ、思い立ってすぐできることの方が気を紛らわすには調度良いです。
・節約生活を覚悟する
節約生活を考えてください。収入が無いため、お金が無くなりそうな時が出てきます。今までの生活を見直す良い機会ですので、節約に向けて何か取り組むことをしてみてください。
外食を控えて家で料理する、掃除して不要なものを売る、買い物を控えて今ある物を活用する、などに取り組んでみてください。
今まで給料天引きで気づきませんでしたが、毎月引かれる保険や税金の多さに愕然としますので、保険を見直すなども良いと思います。
・運動する
体を動かしてください。休職中は回復の為、よく寝ますし、規則正しい生活をしていくことになります。3食食べて家でダラダラしているとすぐ太ります。体が重くなるとますます動かなくなり、疲れも増えるため、もっと多く寝てしまいます。ストレッチや散歩、子供と遊ぶでも良いので、無理しない範囲で体を動かすようにしてください。
・焦らない
焦って仕事に復帰しようとしないでください。お金がなかったり、家族や周囲の人が心配したり、日常生活は元気にできるので仕事に戻ろう と思うときがありますが、まだ完全に回復していませんので、焦らないでください。無理して仕事に戻っても再発してしまう可能性がありますので、病院の先生の判断を待ちましょう。
6.おわりに
休職に向けてやることは、一人ひとり違うと思いますが、私がやってきたこと、感じたことを参考にしてもらえれば幸いです。
みなさんどうか無理だけはしないでください。体を大切にしてください。
この記事を最後まで読んでいただけた方であれば、きっと大丈夫です。改善に向けた行動がとれると思います。
もし、回りにも、何をやっているのかわからなくなるくらい仕事に追い込まれている人がいましたら、声をかけてあげてください。休むことを勧めてください。
一人でも多く、仕事に苦しんでいる人が救われますように祈っております。