自分には合わない本だと思っていたのに、最後の1行で震えた話|『ルビンの壺が割れた』感想(ネタバレなし)

本の紹介

この本を読み始めてみて、正直なところ自分には合わないと思いながら読んでいました。
手紙のやり取りだけで進む物語で、登場人物も品のいい大人という印象。
大きな事件も起きず、淡々とページをめくるだけでした。
でも――最後の1行で、その印象は完全に崩れました。



■読書初心者の自分がこの本を手に取った理由


私は休職中に読書を始めた初心者です。
それまで活字の小説はほとんど読んできませんでした。
どちらかというと、論理的に考えるミステリーが好きで、恋愛や人間関係のやり取りが中心の話はあまり得意ではありません。


この本は「どんでん返しがすごい」という評判を見て購入しました。
期待して読み始めましたが、その後に感じたのは、

「これは自分には合わないかもしれない」

でした。

 
しっかりした大人の人の手紙のやり取りで進む物語はとても丁寧で落ち着いた文章ですが、大きな展開もなく、ただ淡々と進んでいきます。
話に面白みも刺激もなく、最初はただ義務的に読んでいる感覚でした。

それでも読み進めると、だんだんと手紙形式の内容に慣れてきて、中盤あたりから、少しずつ印象が変わってきます。


2人の過去や関係性や昔の出来事が見えてきて、気づけば自然と続きを読んでいました。
ただ、それでもミステリーらしい事件が起きるわけではなく、「やっぱり自分には合わないかな」と思いながら読み進めていました。


終盤になったところで、この手紙の本当の意味がわかってきます。しかし、真相が見えてきても期待を超えることはありません。とうとう終わりに差し掛かり、拍子抜けのまま最後のページをめくり、読み終えようとした、その瞬間。


最後の1行で、すべてがひっくり返りました。


それまで読んできた手紙の内容、人物の印象が、
一瞬で“別のもの”に変わります。
品のいい大人だと思っていた人物が、
まったく違う存在に見えた瞬間でした。

急に刃物を突き付けられたような、何が起こったのか分からないが、一瞬で凍りつく感じ。

実際に頭から血の気が引き、鳥肌が立ちました。本を読んで、こんな感覚になるとは思ってもいませんでした。


この作品は好みが分かれると思います。
・恋愛要素が中心
・大きな事件が起きない
・テンポはゆっくり
そのため、最初から刺激を求める人には向いていないかもしれません。


それでもおすすめできる理由として、
「どんでん返し」を求めている人には、間違いなく期待を裏切らない1冊です。


この最後の1行のためだけに読む価値があります。
ページ数も少なく、読書初心者でも読みやすいので、
「まず1冊読んでみたい」という人にもおすすめできます。



■こんな人におすすめ
・どんでん返しが好きな人
・読書初心者で読みやすい本を探している人
・考えながら読むのが好きな人
・本を読みたいけど時間がない人


■向いていない人
・最初からミステリー的な展開を求める人
・読みごたえのある本を求める人
・ハッピーエンドを求めている人



まとめ
正直、この本は自分には合わないと思いながら読んでいました。
それでも最後の1行で、すべての印象が覆されました。
これまで読んだ中でも、最も強烈などんでん返しだったと思います。
読書初心者や時間がない人でもすぐ読める内容量ですので、ぜひ読んでみてください。

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