序盤から事件が連続!東野圭吾の止まらないミステリー|『仮面山荘殺人事件』感想(ネタバレなし)

本の紹介

「次は何が起こるんだ?」
そう思いながら、ページをめくる手が止まらなくなる。
今回紹介するのは、東野圭吾さんの『仮面山荘殺人事件』です。

本作は、湖畔の山荘に集まった男女が、逃亡中の銀行強盗に監禁され、その中で殺人事件が起こる本格ミステリーです。
しかし、この作品の面白さは、山荘で殺人事件が起こることだけではありません。

物語は、主人公の婚約者の事故死という出来事から始まります。
そこから山荘への集まり、銀行強盗の侵入、そして殺人事件へと、次々に事件が起こっていきます。
さらに殺人事件が起こったことで、今まで仲間だと思っていた人物まで疑わしく見えてくる。

「この人は何か隠しているのでは?」
「もしかして、この中に犯人がいるのでは?」

そんな疑いを抱きながら読み進めていると、自然とページをめくる手が速くなっていきます。

今回は、そんな『仮面山荘殺人事件』を読んだ感想を、ネタバレなしで紹介します。


■あらすじ

主人公の樫間高之は、結婚式の1週間前に婚約者だった森崎朋美を事故で亡くしていました。

そんな高之のもとに、朋美の父・伸彦から、山荘に集まらないかという誘いが届きます。
そこは森崎家が毎年訪れていた湖畔の山荘。
朋美を偲ぶため、関係者が集まることになっていたのです。

高之を含め、山荘に集まったのは8人の男女。
それぞれ朋美と関係のある人物たちです。

しかし、穏やかに過ごせるはずだった山荘に、突然の訪問者が現れます。
逃亡中の銀行強盗が山荘に侵入したのです。
8人は監禁され、外部との連絡も取れない状況に追い込まれます。

ところが、さらに事件が起こります。
山荘内で殺人事件が発生したのです。
しかも、状況を考えると、犯人は銀行強盗ではありません。
となれば、疑うべきなのは山荘にいる人間たち。

さっきまで一緒に過ごしていた仲間が、殺人犯かもしれない。
そう考えた瞬間、8人の間に疑惑が生まれます。

誰かが嘘をついているのか。
誰かが何かを隠しているのか。
そして、朋美の事故死には何か秘密があるのか。

閉ざされた山荘を舞台に、事件の真相をめぐる推理が始まります。


■感想

序盤から事件が続いて、読む手が止まらない
『仮面山荘殺人事件』を読んで、まず印象に残ったのが、物語のテンポの良さです。
序盤から、次々と気になる出来事が起こります。

主人公の婚約者である朋美の事故死。
そして、山荘に集まった男女。
そこへ逃亡中の銀行強盗が侵入し、状況は一気に緊迫します。
さらに、その状況で殺人事件まで発生する。

「まだ何か起こるの?」
と思ってしまうくらい、次々と事件が起こっていきます。
一つの事件について考えているうちに、また新たな問題が起こる。
そのため、
「この先どうなるんだろう?」
という気持ちがどんどん強くなり、読む手が止まりません。

ミステリーを読んでいて「続きが気になって仕方がない」という感覚を味わえる作品だと思います。

仲間だったはずの人物が疑わしくなっていく
殺人事件が起こったことで、物語の雰囲気は大きく変わります。
それまでは同じ山荘にいる仲間だった人物たちが、突然「犯人かもしれない存在」に変わってしまうからです。

「この人は何を知っているんだろう?」
「さっきの発言は本当なのか?」
「もしかしたら、この人が犯人なのでは?」
そんなことを考えながら、登場人物たちの言動を見るようになります。

そして面白いのが、一度疑い始めると、どの人物も怪しく見えてくること。
人は一度「怪しい」と思ってしまうと、何気ない行動まで疑わしく感じてしまいます。
読者である自分自身も、登場人物たちと同じように疑心暗鬼になっていく。
この感覚が、本作の大きな魅力だと思います。

「犯人は誰なのか?」を考えながら読める
本作では、もちろん「犯人は誰なのか?」という謎が大きなポイントになります。
山荘という限られた空間にいる人物たち。
その中で起こった殺人事件。
しかも、外部との連絡が取れず、簡単には助けを呼べない。
こうした状況だからこそ、一人ひとりの言動が気になってきます。

「犯人はこの人じゃないか?」
と予想してみても、別の人物が怪しく見えてくる。
そんなことを繰り返しながら読み進めることになります。

犯人を予想しながら読むのが好きな人には、かなり楽しめる作品だと思います。

婚約者の事故死も気になる
そして、個人的に気になったのが、物語の最初に描かれる朋美の事故死です。
物語の始まりから「婚約者が事故で亡くなった」という出来事が描かれるため、
「なぜ朋美は亡くなったのか?」
という疑問が残ります。
その後に山荘でさまざまな事件が起こることで、最初の事故死まで気になってきます。

単純に山荘で起こる殺人事件だけを追えばいいわけではありません。
「最初の事故と、その後に起こる事件には何か関係があるのか?」
そんなことを考えながら読むのも、本作の面白さの一つです。

ミステリー初心者にも読みやすい
東野圭吾さんの作品は、状況や感情の描写がわかりやすく、また、会話を中心に物語が進んでいくので、初心者でも読みやすくなっています。
『仮面山荘殺人事件』も例に漏れず比較的読みやすい作品だと思います。

物語の軸は、
「閉ざされた山荘」
「そこで起こる殺人事件」
「犯人は誰なのか?」
というシンプルなもの。

そこに登場人物たちの疑惑や、物語の序盤から続くさまざまな事件が加わっていきます。
そのため、難しい推理小説が苦手な人でも、物語そのものを楽しみながら読み進めやすいのではないでしょうか。

また、文庫版は294ページと比較的コンパクトです。
「長い小説はちょっと苦手」という人にも挑戦しやすい一冊だと思います。

最後まで読んで確かめてほしい作品
『仮面山荘殺人事件』は、先の展開を知らずに読んだほうが楽しめる作品です。
序盤から次々と事件が起こり、「どういうことなんだ?」と考えながら読み進めていく。
そして、物語が進むにつれて真相を導くヒントが積み重なっていき、それまで見えていたものが少しずつ変わっていきます。

「そういうことか」と思っても、次の場面では新しい展開によって予想が覆されます。
予想しても裏切られる感覚こそ、本作を自分で読む楽しさだと思います。


■まとめ

『仮面山荘殺人事件』は、序盤から次々と事件が起こり、読む手が止まらなくなるミステリーです。

主人公の婚約者の事故死から始まり、山荘への集まり、逃亡中の銀行強盗の侵入、そして殺人事件。
一つの事件が起こったと思ったら、また次の問題が発生します。

銀行強盗という敵を攻略するために協力し合うが、殺人事件が起こったことで、それまで仲間だった人物たちが疑わしく見えてくる。

「犯人は誰なのか?」
「誰が嘘をついているのか?」
「婚約者の事故死には何か秘密があるのか?」

さまざまな疑問を抱えながら読み進めることになるため、先の展開が気になってしまいます。

ミステリーを読み始めたばかりの人にも読みやすく、ページをめくる手が止まらなくなる作品を探している人にもおすすめです。

東野圭吾さんの作品を読んでみたい人はもちろん、
「閉ざされた場所で起こる殺人事件が好き」
「犯人を予想しながら読みたい」
「最後まで一気に読めるミステリーが読みたい」
という人にもおすすめしたい一冊です。

ぜひ、何も知らない状態で『仮面山荘殺人事件』を読んでみてください。


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