読書初心者でもすぐ読めるミステリー小説10選|300ページ以下のおすすめ作品

本の紹介

読書を始めてみたいけれど、分厚い本を見ると「最後まで読めるかな……」と不安になることはありませんか?

私も読書を始めた頃は、本屋で有名な作品を手に取っては、その厚さに圧倒されて購入を諦めたことが何度もありました。

読書初心者の方は、まず1冊を最後まで読み切ることを目標にしてみてください。読み切った経験は自信になりますし、自分の読書ペースも把握できるようになります。

そこで今回は、私が実際に読んだミステリー小説の中から、比較的ページ数が少なく、初心者でも読みやすい作品を10冊紹介します。

「ミステリーを読んでみたいけれど何から始めればいいかわからない」という方は、ぜひ参考にしてみてください。


■まずはこの3冊がおすすめ

・むかしむかしあるところに死体がありました。 著︰青柳 碧人
【おすすめ理由】
昔話がモチーフで内容がわかりやすい。
本が薄いうえに、短編集で1つの物語が短く、読書に慣れていなくても読み切ることができる。

・殺人事件に巻き込まれて走っている場合ではないメロス 著︰五条紀夫
【おすすめ理由】
名作『走れメロス』のパロディ作。薄い本の中に、メロスのドタバタが詰まっていて、笑いながら読める1冊。

・謎解きはディナーのあとで 著︰東川篤哉
【おすすめ理由】
ミステリー入門書として名前が挙がる1冊。お嬢様と執事の掛け合いが絶妙に心地よく、ミステリーとしても秀逸な作品


■今回紹介する作品の選定基準

読書初心者の私が実際に読んだ作品の中から、ページ数の少ないものを選んでいます。
初心者の方には300ページ以下の本が手に取りやすいかと思います。
まずはページ数を基準にして、その上で、読みやすさやストーリーの衝撃度など、
総合的に見て読書初心者におすすめできるものを10冊選んでいます。

以降で紹介する本は、ページ数が少ない順に並べているだけで、順位はありません。
★の数は作品の評価ではなく、読書初心者へのおすすめしたい度合いです。


【おすすめ10選】

■ルビンの壺が割れた 著︰宿野かほる
ページ数︰156ページ
おすすめ度︰★★★★☆

【こんな人におすすめ】
・強烈などんでん返しを期待する人
・淡々と読んでいられる人
・時間が無い人

【感想】
私が読んだミステリー小説の中で1番ページ数が少ない作品になります。
薄い本なので、読み切るのに時間がかかりませんでした。
文章の中身も改行が多いので、初心者の方や時間の無い方でもすぐに読み終えることができます。

ストーリーですが、男女の手紙のようなメッセージのやりとりが淡々と最後まで続きます。ただそれだけです。事件は起きません。
やりとりの文章もしっかりとした敬語で書かれていて、丁寧でかしこまった文面です。
ストーリーは終始メッセージのやり取りで進むため、人によっては単調に感じるかもしれません。

ただ、この作品のどんでん返しは強烈すぎます。読んだ本の中で一番インパクトのあるどんでん返しでした。心霊写真で幽霊の姿を見つけた時のような全身が凍りつく感覚になります。

とにかくすごい衝撃で、このどんでん返しのために読む本と言ってもいいくらいです。
特に初心者の方はどんでん返しの凄さがわかる本ですので、だまされたと思って読んでみてください。

【詳しい感想はこちら】
自分には合わない本だと思っていたのに、最後の1行で震えた話|『ルビンの壺が割れた』感想(ネタバレなし)


■君のクイズ 著︰  小川哲
ページ数︰189ページ
おすすめ度︰★★★★☆

【こんな人におすすめ】
・クイズ番組をよく見る人
・殺人や犯罪の話に抵抗がある人
・謎解きの流れを知りたい人

【感想】
この本も比較的ページ数が少なく、読み切るのにあまり時間がかかりません。
クイズ番組が舞台となっていますので、普段テレビで見ている番組と情景を重ねることができ、話の内容がイメージしやすいです。

本作は犯罪が起きません。クイズの出題に対し、どうやって解答したのかを解き明かす内容ですので、誰も死なない平和なミステリーになっています。
初心者の方には、残虐な殺人シーンがあるハードなミステリー小説よりも、本作のような平和な作品のほうが、入門書として入りやすいと思います。

謎解きの部分は、論理的に1つずつ謎を解明していき、最後に真相にたどり着くといった事件の解決に向けた流れを順序よく体験することができます。
この部分も初心者の方でも理解できるような工夫がされています。

ページ数もストーリーも、初心者でも読みやすくなっていますので、入門書として丁度いい作品になっています。

【詳しい感想はこちら】
なぜ「0文字押し」で正解できたのか?|『君のクイズ』感想(ネタバレなし)


■むかしむかしあるところに死体がありました。 著︰青柳碧人
ページ数︰242ページ
おすすめ度︰★★★★★

【こんな人におすすめ】
・非現実的な内容を求めている人
・長い話に抵抗がある人
・ミステリー小説にチャレンジしたい人

【感想】
子供のころに聞いたり読んだりした昔話の中で事件が起きます。
知っている話が元になっているので、状況が自然とイメージでき、話がすんなりと頭に入ってきます。

ストーリーも面白く、「あの昔話の主人公がこんなことになるなんて」と驚きながらも、ミステリーの内容として「なるほど」と思えるトリックがあったり、とても楽しく読み進めることができます。

ページ数が少ないうえ、短編集となっていて、5つの物語で構成されています。
それぞれが1話完結になるので、読書に慣れていない人でも1話ずつ読んでいくことができます。

ミステリーに初めて触れる人には、事件が起き、推理し、トリックを暴く。そして思いもよらない結末が待っているという、ミステリーの流れがわかる作品になっています。
ミステリー小説の入門書として、初心者の方におすすめしたい1冊です。

【詳しい感想はこちら】
ミステリー入門,そして継続につながる|『むかしむかしあるところに、死体がありました』感想(ネタバレなし)


■謎解きはディナーのあとで 著︰東川篤哉
ページ数︰255ページ
おすすめ度︰★★★★★

【こんな人におすすめ】
・笑えるミステリーを探している人
・長い話に抵抗がある人
・小説を読み慣れていない人

【感想】
ミステリーを読んでみたい人の入門書として人気の作品です。
大富豪のお嬢様である麗子と、屋敷に仕える執事の影山とのやり取りがとても面白く、クスッと笑えるところが本書の魅力です。

難事件に悩んでいるが、執事の前では威厳を保とうとする麗子に対し、「なぜこんなことがわからないのか」と言わんばかりに毒舌で切り返す影山。
この2人の関係性が滑稽で笑える部分になっています。

物語は6つの話に分かれていて、1話ごとの話のテンポが良く、更にミステリーとしても十分に楽しめるストーリーになっています。
文章も優しい言葉で表現されていて、ミステリー初心者でも読みやすい作品になっています。

初めてミステリー小説を読む人に、最初の1冊としてもおすすめです。

【詳しい感想はこちら】
笑えて楽しめるミステリー入門書|『謎解きはディナーのあとで』感想(ネタバレなし)


■イニシエーション・ラブ 著︰乾くるみ  
ページ数︰255ページ
おすすめ度︰★★★★☆

【こんな人におすすめ】
・恋愛や青春小説も読んでみたい人
・人の恋愛感情に興味がある人
・どんでん返しを期待している人

【感想】
ミステリーであり、恋愛小説でもあり、青春小説でもある本作。
冴えない男の甘酸っぱい恋愛ストーリーがメインです。
恋愛経験が浅く、不器用ながらも相手を想い精一杯努力する姿に、2人を応援したくなります。

本書は2部構成になっていて、それぞれで話の内容が変わっています。
第1部が出会いから付き合い出した頃の幸せ絶頂の部分、第2部が長く一緒にいることで擦れ違いが起きるが、頑張って立て直そうとする内容になっています。
話の切り替わりがあることで、1度休憩できますので、初心者の方にも優しい構成になっています。

そして、物語の最後には衝撃的などんでん返しが待っています。
このどんでん返しでミステリー小説であることを思い出し、物語のイメージが180度変わります。

本書は比較的薄く、読書に慣れていない人でも読み切れるボリュームになっていますので、どんでん返しの衝撃を体験したい方におすすめできる1冊です。

【詳しい感想はこちら】
恋愛小説だと思って読むと危険な一冊『イニシエーション・ラブ』感想(ネタバレなし)


■殺人事件に巻き込まれて走っている場合ではないメロス 著︰五条紀夫  
ページ数︰260ページ
おすすめ度︰★★★★★

【こんな人におすすめ】
・理屈よりパワープレイが好きな人
・笑える小説を探している人
・これから読書を始めたい人

【感想】
ミステリーの中でも特殊な作品です。
太宰治の『走れメロス』をパロディ化した内容で、楽しみながら読むことができます。

メロスが探偵役になりますが、事件を推理していくのではなく、強引に証言や証拠を引き出し、結果として事件が解決していきます。
メロスの無茶苦茶な考えや行動がとにかく笑え、読む手が止まらなくなります。

元ネタの『走れメロス』を読んだことがある人は、まさかこんな展開になるなんてと驚かされると思います。
『走れメロス』を読んだことがない人でも問題なく読むことができます。むしろ、読んだことのない人のほうが先入観なく、メロスの魅力に惹きつけられ、自然に楽しめると思います。

本が薄い、話がわかりやすい、人物が覚えやすい、そして、楽しみながら読めるといった初心者に優しい本になっていますので、これから読書を始めたい人には、とてもおすすめできる1冊です。

【詳しい感想はこちら】
読書初心者にもおすすめ!笑えるミステリー|『殺人事件に巻き込まれて走っている場合ではないメロス』感想(ネタバレなし)


■そして誰もいなくなった 著︰アガサクリスティー
ページ数︰266ページ
おすすめ度︰★★★★★

【こんな人におすすめ】
・世界一売れたミステリー小説に興味がある人
・ミステリーの基礎に触れたい人
・ミステリー小説をあまり読んだことのない人

【感想】
本書は世界一売れたミステリー小説です。
内容の面白さはもちろん、読書が苦手な人でも手に取りやすく、ストーリーもわかりやすいところが売れる要因の1つかと思います。

孤島という閉鎖空間で起きる連続殺人事件。犯人はこの場にいる誰かのはずだが全くわからない。逃げ場のない恐怖と、隣にいる人が犯人かもしれないという不信感で、何を信じればいいのか分からなくなります。

古典ミステリーと呼ばれていますが歴史を感じるような古さは無く、同じようなストーリーが現代ミステリーでも使われています。
そして、現代の色々なミステリー小説の作中に「そして誰もいなくなった」の名前が出たり、ストーリーをオマージュした内容が描かれていたりします。

本作を知っているだけで他の小説を読んだときの面白さが変わり、物語の本筋と違った部分での小さな発見があったりしますので、ミステリー小説をあまり読んだことのない人は、早いうちに本作を読んでいただきたいです。

【詳しい感想はこちら】
ミステリー初心者にこそ読んでほしい『そして誰もいなくなった』感想(ネタバレなし)


■人類最初の殺人 著︰上田未来  
ページ数︰269ページ
おすすめ度︰★★★★☆

【こんな人におすすめ】
・短編集で短い物語を好む人
・優しいミステリーから始めたい人
・物事の起源に興味がある人

【感想】
どんな犯罪にも起源があり、一番初めの出来事を解説するストーリーになっています。
本書が5つの犯罪の起源を紹介しています。どの話も「きっとこんなドラマがあったんだろうな」と想像が膨らむ内容でした。
1つの話が短くわかりやすいので、初心者におすすめできる本になっています。

1話目は『人類最初の殺人』。人が初めて人を殺した瞬間についての物語が語られます。
起源は人類誕生の20万年前まで遡ります。
群れで暮らしていた原始時代。コミュニケーションはジェスチャーとわずかな単語だけ。群れにはルールがあるが、サル山レベルの曖昧なもの。
物事の善悪がつかない状態で起きた殺人とは、どのような内容だったのでしょうか?
考古学者が発見した化石から広がるストーリーに、どことなくロマンを感じます。

本格ミステリーのような恐怖や緊張感はありませんが、犯罪の起源を探るという一風変わった視点に興味がある人は、ぜひ読んでみてください。

【詳しい感想はこちら】
人類最初の殺人はなぜ起きたのか|『人類最初の殺人』感想(ネタバレなし)


■六人の嘘つきな大学生 著︰ 朝倉秋成
ページ数︰299ページ
おすすめ度︰★★★★☆

【こんな人におすすめ】
・就職活動で苦労した経験がある人
・人の裏の顔を見てみたい人
・刺激的なミステリーが苦手な人

【感想】
就職活動中の大学生たちが企業に振り回され、そして自分たちの暗い過去が暴かれてしまいます。

採用枠はたった1人。今まで仲間だった人がライバルに変わった時、人はどういう行動を取るのだろうか。ライバルの弱みを見つけた時、自分ならどんなことをするのだろうか。そんな問いかけをされているような気持ちになります。
自分の人生をかけ、内定をもらうために必死に行動する大学生たちを見ていると、どんどん応援したくなってきます。

物語は2部構成で、前半は採用試験、後半は数年後の状況となっています。
話の切り替わりで一区切りつくので、ここで読書を離脱してしまうかもしれませんが、後半で採用試験当日の真相がわかり、登場人物たちの印象が変わるので、最後まで読んでもらいたいです。

読み切った後には、「読んで良かった」と思えるはずです。

【詳しい感想はこちら】
誰を信じる?告発文が突きつける疑いの連鎖|『六人の嘘つきな大学生』感想(ネタバレなし)


■告白 著︰湊かなえ
ページ数︰300ページ
おすすめ度︰★★★★☆

【こんな人におすすめ】
・イヤミスが好きな人
・絶望感を味わいたい人
・人の不幸話がなぜか気になる人

【感想】
本作はミステリーの中でも、「イヤミス」と呼ばれるジャンルの本です。
初心者の方には馴染みのない言葉ですが、嫌な気持ちになるミステリーと覚えれば大丈夫です。

本作は、ある中学教師の幼い娘が教え子に殺されたというストーリーですが、登場人物がほぼ不幸になる話です。幸せな人は1人もいません。
読み終わった後はため息と絶望感しかありません。

ただ、登場人物たちの悲劇的な境遇に目を背けたくなる反面、今後の展開が気になり、読む手が止まらなくなります。

初心者の方には手に取りづらい内容かもしれませんが、この作品は映画にもなるくらいの人気作品で、ストーリーや現場の状況、感情がわかりやすく、ボリュームも丁度よいので、読むと新しい発見があるかもしれません。

【詳しい感想はこちら】
読後に残るのは恐怖と喪失感——『告白』感想(ネタバレなし)


■どの本から読むべき?

今回紹介した本に順位は付けていませんので、どの本から読んでも問題ありません。

その中でも私がおすすめしたい作品は、
・むかしむかしあるところに死体がありました。
・殺人事件に巻き込まれて走っている場合ではないメロス
・謎解きはディナーのあとで
です。

他の作品も、読書に慣れていない人におすすめできるものになっていますので、これから読書にトライしてみたい、ミステリー入門書を探しているという人は、ぜひ、参考にしてください。


【はじめてのミステリー入門書】
・むかしむかしあるところに死体がありました。
・殺人事件に巻き込まれて走っている場合ではないメロス
・謎解きはディナーのあとで


【薄くてすぐ読める本】
・ルビンの壺が割れた
・君のクイズ
・むかしむかしあるところに死体がありました。


【ミステリーの基本が味わえる本】
・そして誰もいなくなった
・六人の嘘つきな大学生
・君のクイズ


【どんでん返しを味わえる本】
・ルビンの壺が割れた
・イニシエーション・ラブ
・告白


【短編集で読みやすい本】
・むかしむかしあるところに死体がありました。
・人類最初の殺人
・謎解きはディナーのあとで


■まとめ

今回は、読書初心者でも手に取りやすい、比較的薄めのミステリー小説を10冊紹介しました。

ページ数が少ないからといって内容が薄いわけではありません。どの作品も、それぞれに魅力があり、驚きや感動、どんでん返しを味わうことができます。

読書を始めたばかりの頃は、「面白い本を探すこと」よりも「1冊を最後まで読み切ること」のほうが大切だと思います。
読み切った経験は自信になり、次の1冊へ進む原動力になります。

まずは気になった作品を1冊選んで読んでみてください。

この記事が、あなたのミステリー読書の第一歩を後押しできれば嬉しいです。

タイトルとURLをコピーしました